「仮に万が一」という不測の事態に備えておく

 N・Hははたして心強い二人だと心中呟きながら口を開いた。
「でも、あの二人はこれでも一層頑張ってる輩です。過去にはN様の行き過ぎたスパルタレクチャーに我慢できなくなって、途中で怒って帰ってしまった門下生もいたんです。昨今ワンデイ、あそこまでの労役をやり遂げただけでも皆さん我慢強いとおもうよ」
 血気盛んな二人が、何かのテンポに痺れを切らしておかしな刃向かい方をしなければ良いのだが。中でもこちらとM・TはN・Tが理性を失ったときのしかたに負えなさは充分に窺い知っていたので、さらにそれが気掛かりだった。
「指導するのって個人個人で匙加減が厳しいんだよね。その辺を分かってないN様も小さいんだけどさ。A・I様もM・T君も、万が一あの二人が切れたら、トドメに混じるの手伝ってね」
洒落交じりに言ってはいるものの、いよいよN・HはN・TやS・Kのようないっぱい気の少ない奴との接し方についていまや心得ていた。
「まあ、タイプ達に限って、それは平安でしょ。意外と、仮にそんなふうになった場合はA・Iと我々が義務持ってとめるんで」
 それほどは言うものの、実際どうなるかはまた別の話のように思えた。借金解決 司法書士